ロボティクス
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教授岩城 敏
講師谷口 和弘
助教高井 博之
 

RT(ロボットテクノロジー)を活用したシステムインテグレーション

ロボットは今後ますます私たちの身近なものになって行きます。 その姿は必ずしも人間のような形はしていませんが、 それらの内部では計測制御・メカトロニクス・電気回路・情報通信・メディア処理・実時間プログラミング等幅広い要素技術(RT:ロボットテクノロジー)で構成されています。 本研究室ではRTの中でも特に、モーションメディア・アクチュエーション・マニピュレーション・センシング・ナビゲーション・移動体用ネットワーク等の研究開発に焦点を当て、 これらを一つのシステムとして統合化するためのシステムインテグレーション技術に関する研究を進めています。


1. モーションメディアとそのデバイスの研究(担当:岩城 教授)

 ロボットの動き(モーション)を、テキスト・音・画 像・映像に次ぐ第5のメディア(モーションメディア)と捉えます。 このモーションメディアの入出力端末としての「ロボット」を研究開発し、テレビゲーム・携帯・楽器・家具等日常生活の道具と連携するシステムへ応用しています。

  • 音による多自由度モーションデータの伝送方式に関する研究
     ロボットモーションデータの簡易な伝送方式として、「音」を伝送媒体とする方式を研究しています。 すなわち、音を搬送波とした多重変調復調方式とCODECを開発し、 これを活用することで、 「音」を発生する様々な機器やソフト(パソコン、ゲーム、テレビ、楽器、携帯、ラジオ等)と連携するロボットシステムを提案しています。 図1は、プレゼンテーションソフトのデファクトスタンダードであるPowerPointと連動する自動プレゼンロボットシステムです。
     


  • 空気圧調節機能を有するエアークッションの感触制御に関する研究
     高さと感触を自分の好みに合わせて調整可能な能動型枕の機構と制御方式について研究しています。 空気袋とピストンシリンダー駆動機構とをパイプで離すことで、小型・軽量・低騒音なシステムを構成し、 位置制御されたシリンダー目標値を空気枕内部の空気圧センサにより調整することで、 任意の高さと機械的インピーダンス(バネ・ダンパー)を実現しています。 またこれらの技術を触感通信に応用した、インターネットベース枕通信システム(Air Pillow Telephone)も合わせて研究しています。
     


  • 圧縮空気による物体の位置と姿勢の非接触制御方式に関する研究
     非接触物体操作技術は、摩擦が無い・視野を妨げない等、非常に優れた特長があります。 本研究では複数の圧縮空気噴出器を用いて、空間中の物体の位置と姿勢を非接触で広範囲に操作する技術を提案しています。 すなわち図1に示すように、複数の圧縮空気噴出器(ノズル)のエアジェットを四方八方から物体に噴きつけ、 その方向と噴出量を調整することで、 物体のバランスを取り空中に安定浮上させ、かつその位置と姿勢を自由に操るものです。 現在、図2に示すような2個の噴出器を用いた直線1自由度の位置制御実験に成功しています。
     
    図1 図2


  • カメラとプロジェクタを有する移動ロボットに関する研究
     本研究では、AR(拡張現実感技術)と移動ロボット技術を融合することにより、日常生活の中の様々なモノの表面に直接、 人間にとって役に立つ情報を画像と映像で映し出すことで、人間を助けるロボット(CamPro-R)を開発しています。 例えば、冷蔵庫の中身をドアを開けずにチェックしたり、 プリンタの使い方をマニュアルを見ないで機器の表面に直接操作方法を提示することで人間の行動を助けます。 さらには、家電の操作パネルを自分の好きな場所に実現する「どこでもスイッチ」も可能です。
     
 
2. センサを駆使した知的な移動ロボットの開発(担当:高井 助教)

 ひとが近づけない危険な場所での作業や毎日何度も繰り返される重労働を代行するロボットが求められています。 ロボットの周りの状況を知るセンシング・システム、ロボットを目的の場所に導くナビゲーション、 ロボット同士で情報を交換・共有する通信ネットワークなど、ロボットを賢くするための技術を研究・開発しています。

  • センシング・システムによる周囲障害物の検出
     移動ロボットには衝突を避けるために、超音波ソナーやイメージセンサなどさまざまなセンサが取り付けられています。 センサ信号の増幅回路や信号分析アルゴリズムの工夫による、センサの検知能力や障害物位置の検出精度の向上について研究します。 また、センサの配置や組み合わせによる新しい情報獲得法を開発します。
     


  • ロボット間相互通信で構築した無線通信ネットワーク
     複数の移動ロボットを使って効率よく作業を進めるために、 ロボット相互通信で構築する無線通信ネットワークを研究しています。 ロボット相互通信で作るネットワークは、ロボットの動きによってネットワークの形(トポロジー)が変化するので、 アドホック・ネットワーク(AdHoc Network)と呼ばれます。 本研究室では、通信媒体に指向性の強い赤外線を使った通信方式について研究しています。
     


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